Salt Valley 

shio no tani

昔々、
さかのぼること570年前――
お寺の住職が、山裾やますそにそっと杖を立てた。

すると、その足もとから塩水が湧き出したという。

当時、塩は貴重な生活必需品。
人々はその場所を「塩の谷」と呼び、小さなほこらを建ててまつったそうだ。

この話は、自宅から歩いて15分ほどのところにある寺院「洞慶院とうけいいん」に伝わる伝説である。

実は―――

羽鳥に住んで五十年になるというのに、この「塩の谷」の言い伝えを知ったのは、ほんの最近のことだった。

それにしても。

羽鳥の山で、なぜ塩水が...?

本当に湧いたのか...
それとも、
別の由来があるのか...

今度、実際に「塩の谷」を探し尋ねてみようと思うのであった。

 

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