「庭の木陰」と「自作の秘密の隠れ家」

　

この庭が大好きだ

　

木のてっぺんからそのままゆっくり視線を下げて行くと太い幹のまわりがほのかに暗くなっている

　

ハート型のカツラの葉が茂って陽を遮っているのだ この木陰を見ていると
何故かほんのり気分が落着いてくる

　

元々この庭は
隣地の田んぼだったところ

　

15年前、地主から相続の事情が出来て急遽買い取ってくれないかと話がきたのだ

　

二十歳を少し過ぎるまで繁華街に近い混み合った地域に住んでいた僕にとって広い庭は夢のまた夢だった

　

降って湧いたような思いがけない話にふたつ返事で了解したのだった

　

実は田舎に越して来たからには広い庭が欲しいと常々思っていたのだ...

　

　

これは庭の片隅にある自作の隠れ家 ごたごたといろんな物が置いてあるが、隠れ家らしくて良いじゃないかと気に入っている

　

　

孫たちがまだ小さかったころ、彼らも同じように秘密の隠れ家としてつかっていたっけ

　

今では、

　

クワや電動耕耘機
ボルト、ナット、工具
虫かごに水槽
テントにBBQセット
その他諸々...

　

よく使うものやら捨ててもいいようなガラクタまでが、どっさりと所狭しと場所を取ってしまっていて

　

とても中でくつろぐなんて出来やしないのだ